教育移住をやめた我が家の話。後悔は「行かなかったこと」じゃない

教育移住をやめた話。後悔は、別のところに

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物件は決めた。インターナショナルスクールの入学申し込みも済ませた。夫の仕事の引き継ぎまで段取った。そこまで進んでおきながら、我が家は最終的に「本格移住はしない」のほうを選んだのよ。

教育移住をやめた、っていう話をすると、たいてい「後悔してない?」って聞かれるのよ。検索してみたら、同じことを気にしてる人がずいぶんいるみたいだった。ただ、出てくるのは行った人の失敗談ばかり。決めるところまで進んで、それでも行かなかった家族の話は、あんまり見当たらないんだよね。

だから、その側から書いてみる。教育移住をやめて後悔するのはどういうときなのか、やめたあとの我が家に何が残ったのか。迷ってる最中の人に、判断材料として置いていくね。

教育移住をやめて後悔するのは、どういうときか

先に書いちゃうけど、後悔が残るのって、やめたときじゃないと思うのよ。決めないまま時間だけが過ぎたときのほうが、あとから何年も残るんだよね。

やめる、っていうのも立派な決断で、行くのと同じくらいエネルギーを使うのよ。調べて、見に行って、家族で言い合って、そのうえで「今じゃない」を選ぶ。この道を通った人は、あとから「あれでよかった」って言えることが多いと思う。

逆に後悔になりやすいのは、なんとなく高そうだし、夫もあんまり乗り気じゃなさそうだし、周りに何か言われそうだし・・って、口に出さないまま立ち消えになったときだと思う。そういうのって何年か経ってから、ふとした瞬間に「あのとき動いてたら、どうなってたのかな」が戻ってきちゃうんだよね。もう選び直せないぶん、こっちのほうがずっと重いっていうのもあるよ。

だからね、やめるかどうかより、ちゃんと決めたかどうかのほうが後悔の量を決めてる気がしてるのよ。この記事はずっとその話をしていくね。

教育移住でよく聞く後悔は、だいたいこのあたり

判断材料として、先輩たちが語っている後悔をざっと並べておくね。行った人たちが「ここを甘く見てた」と口をそろえるのは、だいたいこの5つ。

  • 費用を見積もりきれていなかった。学費だけ見て決めると足りない。家賃、保険、ビザ関係、年に何度かの帰国便、日本語を維持するための費用まで積み上げると、想定はわりと簡単に超えていく。
  • 親のキャリアが止まる。帯同する側が仕事を手放すケースはとても多いのよ。戻ったときにどう働き直すかまで考えていないと、現地に着いてからしんどくなる。
  • 英語に慣れるまでが長い。数ヶ月で口が回り出す子もいれば、一年以上かかる子もいる。その間ずっと、授業も宿題も母語じゃない言語で回すことになるんだよね。
  • 日本語と漢字が抜けていく。会話は保てても、読み書きは放っておくと落ちる。帰国を選択肢に残すつもりなら、ここは家庭の仕事として残り続ける。
  • 子どもの人間関係が、いっぺんにリセットされる。友だちも言語も文化も、同時に切り替わる。「あなたのためだから」という言葉が子どもには重い、っていう声もよく見かけるのよ。

並べると怖くなるけど、この5つ、全部「行く前に潰しておける項目」でもあるんだ。怖いから見ないでおくと、そのまま後悔の材料になる。逆に、事前に数字と段取りに落としてしまえば、行くにしても行かないにしても、ちゃんと材料として使えるのよ。

ひとつだけ、切り分けを書いておくね。移り住んだあとに、子どもが眠れない、食べられない、学校に行けない・・そういう状態が続くようなら、それは慣れの問題として粘る話じゃないから、現地のカウンセラーや専門家に早めに相談してね。親の頑張りで抱え込まないほうがいい。

我が家が、物件まで決めてから「やめた」話

そもそもの始まりは、zoomのお話し会で私がぽろっと言った「マレーシアの学校とか、子供達を行かせてみたい」だったのよ。ほんとに何気なく言っただけ。それを聞いていた九星気学鑑定士のゆかさんが、真顔で「それいいかも。2年後がいい」って言ってね。

その瞬間、なんとなくの呟きが「実現可能性のある未来」に変わったのを覚えてる。そこからは面白いくらい情報が集まってきた。ジョホールバルっていう、シンガポールの隣の街。インターの選択肢がいくつもあること。日本の感覚より優しい家賃。認知科学でいうRASが開いた状態ね。脳が勝手にそのキーワードを拾い始めるのよ。

で、いきなり移住じゃなくて、家族で1ヶ月の試住をした。子どもたちは現地のインターに通って、夫はリモートで働いて、私は朝の市場をぐるぐる歩いた。帰国してからも本気で検討して、物件も入学申し込みも仕事の引き継ぎも進めて、「もう行くしかないね」というところまで来た。

それでも最後は、やめるほうを選んだのよ。そこに行き着くまでに、子どもたちのことも、両親のことも、仕事のことも、私たちの心のことも、ひとつずつ出てきてね。家族全員でとことん話して、最初は私が行きたい、夫は迷ってる、っていう状態から、それぞれの本音が少しずつ見えてきて、最後は全員一致で「今のタイミングではない」になった。

これって「行けなかった」とは全然ちがうと思ってて、自分たちで「行かない」のほうを選んだから、今のところ後悔はしてないんだ。

後悔しない「やめ方」には、共通点があると思う

やめた家庭を何組か見てきて、あとを引かない人にはやり方の共通点があるなと思ってる。三つだけ書くね。

  • やめる前に、一度だけ現地に身を置く。1週間でも2週間でもいい。旅行として行くんじゃなくて、暮らすつもりでね。学校を見て、スーパーで買い物をして、平日の朝を過ごす。想像だけでやめると「本当はよかったのかも」がずっと残るけど、体で知ってからやめると、あとに引かないのよ。
  • やめた理由を、家族の言葉にして残す。「なんとなく」で終わらせないこと。誰が何を大事にしたから今回は見送るのか。書いておくと、数年後にまた迷ったとき、ゼロから考え直さなくて済むのよ。
  • 「いつまでに決めるか」を先に置く。期限を決めないまま検討し続けるのが、いちばんしんどいのよ。行くか行かないかより、だらだら考えてる状態のほうが家族は疲れる。決めたら、片方の情報収集はきっぱりやめていい。

この三つはどれも、「情報を足す」んじゃなくて「決め方を決める」って話ね。教育移住で迷ってる人の相談を聞いていると、足りてないのは情報じゃないことのほうが多い。もう十分すぎるくらい調べてるんだよね。

「行かない」も「行く」も、決めた人には同じ価値がある

じゃあ何が足りないかっていうと、自分たちの軸のほうなんだと思う。何を大事にしたい家族なのかが決まっていないと、どの選択肢も同じくらい正しく見えてきちゃって、それで決められなくなるのよ。自分軸の作り方の話とも重なるところね。

軸がはっきりすると、移住は「するかしないか」の二択じゃなくなるのよ。私たちにとっての試住も、行くための下見っていうより、決めるために行った1ヶ月だったんだと思う。結果は「今じゃない」だったけど、あの1ヶ月がなかったら、今も「いきたいな〜」のままだったはず。

あの呟きから動き出した1年半で、家族全員でとことん話す時間も、「ここに住もうか」と本気で決められた経験も手に入った。「いきたいな〜」のまま3年過ごしていたら、どれも残らなかったもの。だから私が怖いと思ってるのは、教育移住をやめたことのほうじゃなくて、動かないまま過ぎていく時間のほうなんだよね。

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もっと読むなら、こちらもどうぞ。ジョホールバル1ヶ月試住、家族の答えは「移住しない」だったと、自分軸とは?作り方を、わかりやすく。やめるにしても行くにしても、あなたの家族が「ちゃんと決めた」って言える形になりますように。